花を見上げてブラジル街歩き サンパウロ市など ![]() |
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地球の裏側・ブラジルのごく一角、サンパウロ、リオ・デ・ジャネイロといった街を4月8日〜17日にかけて回った。今は暦では秋に入っているが、昼の陽射しは、まだ夏そのもので、トリペイラ(火焔樹)、パイネイラス、クアラズメイラなどの鮮やかな花が、にぎやかな街かどを彩っていた。 地球の裏側の道沿いに明るさと開放感![]() 一つには、石畳の歩道に添って花木を中心に街路樹がずっと続いていること。よく目立つのは舞えるような朱色の花が咲く火焔樹の花。20mを超す高木で南半球の空に向かって伸び、高層化の進むサンパウロのビルにも伍している。歩道に落ちている花を拾うと、かなり大きく、チューリップの形をしている。 ![]() ◇青空いっぱいに葉を広げる街路樹 ![]() アマゾンをはじめ圧倒的な自然が残るイメージがあるブラジルだが、歴史的にはそうではないようだ。ブラジルは「木の名前が国の名前になったおそらく唯一の例」。ポルトガル人は、インディオにならってパウ・ブラジルという木からこれまでヨーロッパで出せなかった赤い染料をつくられることを知ったが、乱伐しすぎて絶滅寸前になり、今復元が図られているという。リオでもかつてコーヒー園造成で伐採された植生の自然林への再生が進められているという。 ◇朝市、ストリートアート、行き交う人々 ![]() ![]() そして、何よりも路上で出逢う人々だ。日系人をはじめあらゆる人種をルーツにした人が歩いているので、異邦人としての気後れはない。「治安が悪いので歩くのは控え気味に」といわれているセントロ(市中心部の旧市街)も昼間は明るく賑やかで、拙い入門ポルトガル語で道順を尋ねても、みな丁寧に教えてくれる。旅行者に限らず見知らぬ人どうしの垣根は低いようで、赤ちゃんでもいるものなら、周囲の人が自然に声をかけて盛り上がるのが普通だった。 ◇家庭果樹園でブラジルの豊かさ体感 ![]() ![]() 大型のひょうたん形の緑の実が次々垂れ下がるシュシュを見ていると、園主がさっそくスライスして昼食に出してくれた。後で聞くと、中南米原産のシュシュは薩摩経由で日本に入って来たため隼人瓜(はやとうり)と呼ばれ、温かい地域で栽培されているそうだ。姉妹の祖父は第1次大戦前夜の混乱期にポーランドを出てブラジルに移り、すぐれた腕の大工だった父と母はこの地に移って自力で家を建て、広い庭をととのえた。 「外で買ってくるものより、自分の庭で自分のつくったものを自分で料理して食べるのが一番です。ほしいものは何でもできるので、ブラジルは本当に豊かでいい国です。ただし政治は別ですが…」と園主さん。政治についてはよくわからないが、ブラジルの土地の豊かさと、人々の明るさ、温かさ。これはしっかりもらってきた。 (文・写真 小泉 清) ★ 間近に大作、充実のサンパウロ美術館 =2015.4.10取材 ★ 聖地のマラカナン・スタジアムで監督席に =2015.4.16取材 ★ 移民船出の地・神戸で国花イペ満開 =2015.4.26取材 |